身近にいた若者たち

アフリカのお話
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市場で頭より大きなカボチャを売っていた若い女性

「マダム、カボチャのスープはいかが」

笑顔が素敵な女性

彼女は、細い腕でカボチャを持ち上げ私に差し出す

1か月以上、彼女の姿を見なくなった

隣でバナナを売っていた婦人が言った

「彼女は、エイズで亡くなったよ」

市場の前に小さな小屋が並んでいる

この小屋を、人々はブティックと呼ぶ

そのブティックで寡黙な男性がミシンを踏んでいた

彼は、私の専属のテーラーだった

彼の回りには、いつも若者たちがたむろしていた

寡黙な彼は、ニコニコしながらいつもミシンを踏んでいた

1か月以上、ミシンの音が聞こえなくなった

若者たちが私に言った

「彼は、エイズで亡くなった」

私は怒った

「診療所のそばにいながら、なぜ診察に来ないの」

若者たちは、うなじを垂れた

追記

写真の整理をしていたら、彼らの写真が出てきた。私は、写真に見入った。

毎日、私の身近にいた人たちであった。私は、彼らが感染者であることを知らなかった。

彼らが恐れたのは、エイズへの偏見または病気に対する恐怖だったのだろうか。ARV(エイズの治療薬であるが、特効薬ではないので、内服し続ける必要がある)は無料であるが治療開始が遅れ助けることができない患者さんが今もいる。残念でならない。

***

アフリカ友の会サポーター

AVEC AFRIQUE

オンラインショップの運営やnote配信などアフリカ友の会広報を行なっています。

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